室内でも要注意!今すぐ始める家庭での熱中症対策。

熱中症の盲点は、室内&夜間!

熱中症の盲点は、室内&夜間!

熱中症とは、体に熱がこもって体温調節がうまくいかなくなったことによって、めまいやだるさなど様々な症状を生じる健康障害の総称です。体内の水分と塩分のバランスが崩れ、ひどくなるとけいれんや意識障害が起き、命にかかわるケースもあります。
 真夏の炎天下での屋外作業や運動時に起こるというイメージがありますが、国立環境研究所の調査によると、救急搬送された熱中症患者の3割以上が室内で倒れており、特に高齢者は住宅内での発生数が半数を超えています(※1)。また夜間も、トイレが近くなるのを嫌がって水分を控えたり、寝汗をかいたりすることで、水分バランスが崩れて熱中症になることが少なくありません。気づいたら病院だった…とならないように、さっそく今から予防のための対策を始めましょう。
※1…環境省 「熱中症環境保健マニュアル(2014年改訂版)」より
http://www.wbgt.env.go.jp/pdf/envman/1-3.pdf
急な温度変化と高い湿度が引き金に

急な温度変化と高い湿度が引き金に

熱中症になる人が増えるピークは、日差しが強くなる7月~8月の11時~17時ですが、実はそれ以外でも、まだ体が暑さに慣れていない季節に気温が急上昇した日や、気温がそれほど高くなくても梅雨時の雨などで湿度が上がった場合は要注意です。目安となるのは、気温なら28度以上、湿度なら60%以上。エアコンや扇風機を上手に使って、部屋の温度や湿度をこまめに調整してください。
 なお、高齢者の場合、暑さやのどの渇きを感じにくくなるので、危険度が表示される「熱中症指数計」などを使って、熱中症になりやすい環境になっていないかどうかチェックしましょう。基準を越えた日は、クーラーを使うことやより意識的に水分を摂ることによって、熱中症になるのを防ぐことができます。
水分を摂っていたのに、脱水症状!?

水分を摂っていたのに、脱水症状!?

水分を摂っていたつもりだったのに熱中症になってしまったというケースがあります。たとえば「夏にはビール!」という人は多いかもしれませんが、アルコールには利尿作用があるので、ビールだけを飲んで水分補給したつもりになるのは危険です。すばやく水分補給できるのは、スポーツドリンクや経口補水液です。のどが渇いたと思った時には、すでに脱水状態になっていることが多いので、渇きを感じる前にこまめに飲むのがポイント。大人の場合、1日約1.2リットルを目安にして、時間を決めて水分を摂りましょう。なお水を飲む場合には、梅干しを食べるなどして塩分を摂ることも心掛けてください。
熱中症にならない室内環境を作る

熱中症にならない室内環境を作る

室内で熱中症を防ぐ上で、水分補給と同じくらい大切なのが環境づくりです。室内の温度を上げないようにするには、強すぎる日差しが直接家の中に入ってこないようにすると効果的。具体的には、遮光カーテンをかける、窓に日差しをカットするフィルムを貼る、すだれやシェードを設置する、ヘチマやゴーヤなどのつるを窓の外側に茂らせる、「グリーンカーテン」で日差しを遮るなどの方法があります。
もうひとつ効果があるのは、こまめに換気をして空気の通り道をつくること。湿気や熱気が室内にこもらないように時々窓をあけましょう。特に風呂場や脱衣所の換気は必須です。なお、扇風機を上に向けた状態で回転させると、室内の空気がよく動いてクーラーの効いている場所と効いていない場所で暑さにムラが出ることがなくなります。クーラーと扇風機の両方を使うと、部屋の温度を上手に下げられ、熱中症予防に役立ちます。

【監修】
(公財)岡山県健康づくり財団附属診療所 坪田典之所長
岡山県岡山市北区平田408-1 TEL.086-246-6254(代表)