寒い冬を楽しく過ごす
薪ストーブのある豊かな暮らし

優れた暖房機能をもつ薪ストーブ

優れた暖房機能をもつ薪ストーブ

ぱちぱちと薪のはぜる音を聞きながら、炎を眺めつつ暖をとる。こんな薪ストーブのある豊かな暮らしにあこがれ、設置を考える人が増えています。また東日本大震災に見舞われた際は、何日も停電してエアコンやキッチンが使えない状況が続くなか、薪ストーブは自然燃料だけで暖が取れ、さらにお湯を沸かしたり、煮込み料理を作ったりと、大活躍したそう。そこで今回は、緊急時にも頼れる優れた暖房器具である薪ストーブについて紹介します。
薪ストーブの基本的な知識

薪ストーブの基本的な知識

●薪ストーブの魅力
薪ストーブの一番の魅力は、優れた暖房能力です。炎から放射される赤外線の輻射熱効果が高く、人の肌はもちろん、床や壁、天井など建物の内側もしっかり暖めてくれます。しかも、室内に温度差があると、熱は温度の高いところから低いところへ移動する性質があるので、部屋全体をムラなく暖かさで包み込んでくれるのです。暖房面積も広く、薪ストーブひとつで40坪程度またはそれ以上の広さもしっかり暖めてくれます。
部屋をしっかり暖めながら、その一方で料理を作ることもできます。天板に鍋を置いて料理を煮込んだり、直火でグリルしたりできるもののほか、薪ストーブのタイプによってはオーブンなど、本格的な調理機能を備えたものもあります。

薪ストーブの魅力として欠かせないのは、燃える炎を眺めることによって得られるリラックス効果です。炎は、「1/fゆらぎ」という自然現象ならではの不規則的なゆらぎを持っているため、ただ眺めているだけでも心を癒やしてくれます。家族で薪ストーブを囲むことで、暖がとれるのはもちろん、心穏やかなくつろぎの時間が得られるのです。

●使用方法
魅力的な暖房器具である薪ストーブですが、扱うにはやや労力を要します。まず着火剤となる火種を作り、続いて割りばしなどの細い木に火を移し、徐々に太い木を継ぎ足して火を育てていきます。大きな火種になったら太めの薪を足しますが、薪と薪の隙間に酸素の通り道を作ることで火が大きくなるので、薪を井桁に組んだり、円錐状に組んだりして火を移していきます。
着火させてから火が育つまでには時間がかかるため、平日の朝は慌ただしく、手をかけるのは難しい場合も多いでしょう。普段はエアコンを利用し、時間にゆとりがある週末はのんびり家族でストーブを囲むなど、ライフスタイルにあわせて上手に使いましょう。
薪ストーブにかかってくる費用

薪ストーブにかかってくる費用

薪ストーブの本体価格は20万円~100万円、煙突や炉台などの材料費が45万円~65万円と、大きさやデザイン、機能によって変わってきます。工事費用は20万円~55万円程度で、後付けの場合はさらに床の補強や壁の断熱などのリフォームも必要となる場合があります。なお、薪ストーブを導入する際に補助金を交付する自治体もあり、岡山県では真庭市・美作市・西粟倉村が該当します。これらのエリアに住んでいる場合、一度問い合わせてみるとよいでしょう。

薪ストーブを設置すると、ランニングコストもかかってきます。30坪程度の住宅で一冬過ごす場合、燃料となる薪は少なくとも2トン程度、3立方メートルほどの量が使われることになります。薪は1立方メートルあたり約2万円が現在の相場価格なので、一冬だと約6万円。原木を購入して自分で薪を作る場合は1立方メートルあたり6千円~9千円程度で済むので、一冬2万円~3万円とコストを抑えることができます。

薪ストーブを安全に使用するためには、定期的なメンテナンスや煙突掃除も必要です。さらに消耗部品は交換しなければならず、これらに数万円かかってきます。
薪ストーブの種類

薪ストーブの種類

薪ストーブには大きく分けて5つのタイプがあります。設置する部屋の広さや、インテリアとの相性、用途に合わせて選びましょう。

●クラシックタイプ
鋳鉄製のものが多く、どっしりとした横型、または奥行きのあるシガータイプ。伝統的なデザインを受け継ぎ、重厚な存在感が魅力。

●モダンタイプ
シンプルなデザインで、現代の住宅になじみやすいタイプ。鋼板製で縦型のものが主流。コンパクトに納まるので、設置面積があまり取れない場合におすすめです。

●クッキングストーブ
広い天板や直火グリル、大容量のオーブンなどを備えた、料理のための薪ストーブ。しっかりとした調理機能を備えているため本体が大きく、存在感があります。

●ビルトインタイプ(埋め込み式)
壁に埋め込むタイプ。シンプルなデザインで、絵画を眺めるように炎のゆらぎを楽しむことができます。暖房能力も優秀。
ルールを守って正しく設置を

ルールを守って正しく設置を

薪ストーブを設置するには、国や自治体、薪ストーブのディーラーが定めている基準や法令にのっとって行わなければなりません。また設置する際は、本体のほかにも煙突、床や壁を熱から守る炉台も必要です。本体には重量があるため、床を補強したり、熱を効率よく利用するため壁を撤去したりするケースもでてきます。DIYブームもあって自身で設置したいと考える方もいますが、諸々のことをきちんとクリアするためにも、やはり専門業者に依頼するのが安心です。正しく設置し、安全に、薪ストーブのある暮らしを楽しみましょう。


※2018年11月末現在の情報です